Publication date 2017-10-20 投稿者 三國 修
Publication media 「知財管理」 言語 日本語

三國 修が執筆した「審査段階での後出しデータによる記載要件違反の克服」と題する論文が、2017年10月20日付「知財管理」誌, VOL.67, NO.10(NO.802), p.1479-1486, 2017に掲載されました。

要約:

科学技術論文は一般的に,実験データが蓄積され,研究としてのストーリーがある程度完成した段階で投稿される。一方,科学技術論文とは異なり,特許出願は最低限の実験データが得られた段階,若しくはやむを得ない場合,実験データが無い状態でも行われることが多い。そのため,記載要件(実施可能要件,サポート要件など)に不備があるとして,拒絶理由を受けてしまうこととなる場合がある。科学技術論文の原稿を基に作成された明細書であれば,このようなことは少ないであろうが,特許出願全体の数からいえば,そのようなケースは稀であろう。このような事情に鑑み,本稿では,記載要件に不備があると指摘された特許出願に対し,主に審査段階における,所謂後出しデータを提出することにより,記載要件違反を克服できるかについて,これまでの実例に基づいて検討を行う。

 

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